🏥 介護現場で多い病気まとめ|特徴と対応のポイント
介護現場では、さまざまな持病を抱えた方と関わります。
ここでは、特に現場でよく見られる病気について、基本的な特徴と介護の際のポイントをまとめました。
※一つひとつ覚えなくても大丈夫。まずは「こんなことがあるんだ」と知るだけでも一歩です!
🧠 認知症
特徴
- 記憶力の低下(例:ご飯を食べたことを忘れる)
- 時間や場所がわからなくなる(見当識障害)
- 話が噛み合わなくなる、同じことを繰り返す
- 時に怒りっぽくなったり、不安が強くなったりする
対応のポイント
- 否定せず、やさしく受け止める姿勢
- 生活リズムや安心できる環境を整える
- 本人の気持ちに寄り添う「共感」が大切
👉 詳しくはこちらの記事で紹介しています
🔗 認知症の方への対応方法
🧠 片麻痺とは?|介護現場で知っておきたい基礎知識と対応のコツ
📖 片麻痺(かたまひ)って?
「片麻痺(かたまひ)」とは、体の左右どちらか一方に麻痺が出る状態です。
正式には「へんまひ」とも読みますが、介護や医療の現場では「かたまひ」と呼ばれることが多いです。
主な原因は 脳卒中(脳梗塞や脳出血) などで、
脳の右側が損傷すると左半身に麻痺が出るなど、反対側の手足に影響が出ることが多いです。
🧩 よく見られる症状
- 手や足がうまく動かせない(筋力低下・脱力)
- 手指の細かい動きが困難(箸やボタン操作など)
- バランスが不安定になり、転倒しやすくなる
- 麻痺側の感覚が鈍く、ぶつけても気づきにくい
🛠️ 介護での対応ポイント
- 麻痺側への「気づき」を促す
食事時、お膳やコップは麻痺側に配置。声かけも麻痺側から行う工夫を。 - 移乗・移動介助は「非麻痺側」から
ベッド⇔車椅子などの移動は、元気な側を軸に。非麻痺側からのサポートが安定します。 - 拘縮・ケガの予防
麻痺側は動かさないと固まりやすい(拘縮)。ぶつけることもあるので環境調整と観察が大事。 - 「できること」を活かしたケア
すべて手伝うのではなく、自分でできる部分を大切にしながら支援。
🧍♂️ パーキンソン病
特徴
- 動きが遅くなる(動作緩慢)
- 手がふるえる(振戦)
- 前かがみの姿勢やすくみ足(足がすくんで止まってしまう)
- 表情が乏しくなったり、声が小さくなることも
対応のポイント
- 急かさず、ゆっくりしたペースでサポート
- 転倒しやすいため、段差・すべりやすい床の対策が大切
- 食事や着替えにも時間がかかるので、余裕をもって準備
- 服薬管理も重要(薬の効き目の波がある)
❤️ 心疾患(心不全・狭心症など)
特徴
- 少し動いただけで 息切れ する
- むくみ(特に足首)が出る
- 食欲不振、倦怠感、体重の急な変動
対応のポイント
- 急な動きや過度な負担を避け、ゆっくりした介助を心がける
- 体調の変化(息苦しさ・顔色・むくみ)を毎日観察
- 医療職と連携して、バイタルや薬の影響に注意
- 冬場は「ヒートショック」に要注意!
→ 温度差の激しい入浴やトイレは、心臓に大きな負担がかかります。
暖房器具や声かけで事前の準備をしっかりと!
🍬 糖尿病
特徴
- 傷が治りにくく、感染しやすい
- のどが渇きやすい、多尿、だるさ
- 低血糖になると、手の震え・冷や汗・意識障害などが起こることも
対応のポイント
- 低血糖時の初期対応(ブドウ糖の補給など)を知っておく
- フットケア(足の観察・清潔保持・靴選び)が大切
- 食事制限や服薬・インスリンの有無を把握
- 飲み物を出すときは、必ず「砂糖を入れてもよいか」を医療職に確認
🦴 骨粗しょう症
特徴
- 骨がもろくなり、ちょっとした転倒でも骨折しやすい
- 圧迫骨折により、背中が曲がる・身長が縮むことも
対応のポイント
- 転倒予防が最優先(段差・滑りやすい床・靴のチェック)
- 移動や移乗の際も無理な体勢を避ける
- 骨折してしまうと寝たきりになるリスクがあるため、予防が本当に大切!
🌬 呼吸器疾患(COPD・肺炎など)
特徴
- 呼吸が浅く、息切れしやすい
- 咳や痰が多くなる
- 酸素吸入をしていることもある
対応のポイント
- 安静時も苦しそうな呼吸(呼吸数・努力呼吸)をチェック
- 寝る体勢(体位)を工夫すると呼吸がラクになる
- 酸素チューブの扱いや、火気厳禁などの注意点を職員間で共有
🦠 感染症(インフルエンザ・ノロウイルス・新型コロナ など)
特徴
- 発熱、嘔吐、下痢、咳など急な症状が出やすい
- 高齢者は重症化しやすく、持病が悪化することも
対応のポイント
- 標準予防策(マスク・手洗い・手袋・消毒)を徹底!
- 発熱者が出たらすぐに隔離・報告・対応
- 感染拡大を防ぐため、共有物やトイレの消毒も重要
🧾 まとめ|「知らない」が「怖くない」に変わる第一歩
介護の現場では、たくさんの病気に出会います。
最初は「難しそう」「自分に対応できるかな」と不安になることもあるかもしれません。
でも、大丈夫です。
それぞれの病気には「特徴」と「対応のコツ」があり、
それを少しずつ覚えていけば、自然と動けるようになります。
この記事が、そんな“第一歩”になれたら嬉しいです。
🌱 たけのこの一言
病気を知ることは、その人を知ること。
わからないことは、無理せず医療職や専門職、先輩に聞いて大丈夫。
ひとりで抱えず、チームで支えるのが介護です。
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