介護の仕事は、チームで動くもの。
利用者さんを支えるために、さまざまな専門職が関わっています。
今回は、特別養護老人ホームの現場でよく関わる専門職たちを中心に、
「どんな場面で頼りにしているか」も含めて紹介します。
◆ 医師(主治医・嘱託医)
日々のケアでは直接関わることは少ないですが、体調の急変時や看取りの場面では欠かせない存在です。
ある夜勤中、バイタルが安定せず看護師さんに報告。すぐに主治医に連絡が入り、往診とその後の看取りの準備が始まりました。
“いざという時”に頼れる存在がいるというのは、心強さそのものでした。
◆ 看護師・准看護師
医療ケアや健康管理の専門職。介護職とは日常的に連携し、利用者さんの「ちょっとした変化」に気づいたときなど、すぐに相談しています。
清拭中に赤みを見つけたとき、「これ、気になるね」と看護師さんに確認してもらい、すぐに処置。
状態観察の視点を教えてもらうことも多く、“あこがれ”を感じる瞬間がたびたびあります。
→ 働きながら目指す!看護師になるには(準備中)
◆ ケアマネジャー(介護支援専門員)
ケアプランの作成やサービスの調整を担い、職員やご家族とも密に連携する存在です。
ご家族から「入浴はシャワーだけにできないか」と相談があり、ケアマネさんを中心に支援内容を調整。
現場の意見も反映され、みんなが納得のケアになりました。
「チームをつなぐ人」だと感じた瞬間でした。
ケアマネになるには、
- 介護現場での実務経験5年以上(900日以上)
- 国家資格等に基づく受験資格
- ケアマネ試験に合格
が必要です。
→ ケアマネになるには?資格取得のステップガイド(準備中)
◆ リハビリ職(PT・OT・ST)
施設によっては常駐していないこともありますが、訪問リハや通院先からの情報提供を通じて、ケアに影響を与える場面があります。
ある方が何度か転倒し、病院のPTさんから「歩行器での移動が安全」とのアドバイスがあり、現場でも歩行器を導入。
実際に転倒が減り、「見えないところで支えてくれている」ことを実感しました。
◆ 管理栄養士・栄養士
食事や栄養のプロフェッショナル。嚥下状態や健康状態に合わせて、食事内容を調整してくれます。
嚥下が不安定な利用者さんに対して、栄養士さんが「少しとろみを強くしてみましょう」と提案。
その後、むせも減って安心して食事ができるようになりました。
◆ 生活相談員
ご家族対応、入退所時の相談、時にはクレーム対応まで…。現場と家族の「橋渡し役」です。
ご家族からの厳しい意見に落ち込んでいたとき、相談員さんが間に入って調整してくれたことで、現場の負担も減りました。
ほんと、ありがたい存在です。
◆ 介護職員
そしてもちろん、利用者さんの“生活”を一番そばで支えるのは介護職です。
他職種と連携しながら、日々のケアを積み重ねていきます。
たけのこのひとこと
昔は、専門職のみなさんの役割をあまりよく理解できていませんでした。
看護師さんは「体調を報告する人」、ケアマネさんは「書類の説明をする人」くらいの印象だったんです。
でも、現場でさまざまな場面を経験するうちに、
「この人がいてくれて助かった」と思う瞬間が何度もありました。
いつの間にか、「一緒に利用者さんを支えている仲間なんだ」と感じるようになったんです。
新人の頃は、専門職の方とどう関わればいいか迷うこともあると思います。
でも大丈夫。少しずつ、関係性は築けます。
困ったときに頼れる存在がいるって、本当に心強いですよ。
コメント