新人介護士さんを支えるときに心がけたいこと|安心感と成長をサポートするコツ

介護職Q&A

「新人さんとどう接すればいいの?」
そんな疑問を持つ先輩介護士さんへ。
この記事では、新人介護士さんを支えるときに心がけたいポイントを、現場目線でわかりやすくお伝えします。

新人介護士さんは、こんな気持ちかもしれません

  • 覚えることが多くて頭がいっぱい
  • 失敗したらどうしようと常に緊張
  • 先輩にどう思われているか気になる
  • 自分には向いていないのかも…と落ち込む

👉 こうした気持ちの中で、一生懸命にがんばっている新人介護士さん。
そんな彼らに必要なのは、“正論”ではなく、“安心感”と“信頼”です。

参考:
🔗 【第11話】僕の手で、次の一歩を支える番だ|やる気みなぎシリーズ

支えるときに心がけたいこと7つ

①「大丈夫だよ」の一言が、どれだけ救われるか

新人さんがミスした時、声をかける前に少し間を置いて、「大丈夫。慣れればできるよ」とひとこと。
この言葉が、その日の“心の支え”になります。

② 質問しやすい雰囲気をつくる

忙しい中でも、「なにかあった?」「あとでゆっくり話そうか」など、
質問や相談がしやすい雰囲気を作ることで、聞けずに抱え込むミスを防げます。

そしてもうひとつ大切なのが、“先輩が余裕を見せること”。

どんなに忙しくても、先輩の表情にゆとりがあると、それだけで安心できるもの。
逆に、常にバタバタしていたりピリピリしていたりすると、
新人さんは「今は話しかけちゃいけないかな…」と、どんどん聞きにくくなってしまいます。

たとえ内心は余裕がなくても、「大丈夫だよ」「いつでも聞いてね」といった一言や、
にっこりうなずくだけでも、十分に相談しやすい雰囲気は作れます。

“相談しても大丈夫”と思ってもらえる空気づくりは、
技術よりもまず先にできる「支え方」かもしれません。

③ ミスを責めず、一緒に“どうするか”を考える

「なんでできなかったの?」ではなく、「どうしたらうまくいくかな?」と一緒に考えるスタンスが、新人さんの自信と学びにつながります。

④ 自分の“新人時代”を思い出す

自分も最初はできなかったはず。
その気持ちを思い出せると、自然と優しい言葉やフォローが出てきます。

⑤ 無理に“完璧”を求めない

最初から100点は無理です。
“今できること”を少しずつ増やしていければOK、そんな気持ちで支えていきましょう。

⑥ 軽いミスは“あえてやらせてみる”ことも大切

もちろん重大な事故につながるようなミスは未然に防ぐべきですが、
「失敗してもリカバリーできる範囲」であれば、あえて経験させることも一つの支え方です。

たとえば、記録の書き間違いや、タイミングを逃したトイレ誘導など。
本人が「うまくいかなかった…」と実感して、その後にどうすれば良かったかを考える――
そのプロセスが大きな成長につながります。

「見ていてハラハラしたけど、あの経験が本人にとって良かったな」
― そんな場面、あなたにも覚えがありませんか?

⑦ 一気に詰め込まず、“ゆっくりと覚える”を支える

新人さんは、「早く覚えないといけない」と自分を追い詰めてしまいがち。
でも、知識や技術は一気に覚えようとしても、なかなか定着しません。

大切なのは、「少しずつ」「段階的に」「体験を通して」覚えていくこと。
そのペースを見守り、焦らせず、「今日はここまででOK」と区切ってあげることも立派な支え方です。

たとえば、こんなふうに声をかけてみてはどうでしょう?
「1日1つ覚えれば、3か月で60個になるよ。それで十分だよ」
─ この言葉が、新人さんの焦る気持ちをふっと軽くしてくれるかもしれません。

詰め込みすぎると、覚える前に心が折れてしまうことも…。
成長は“ゆっくりでいい”と伝えてあげましょう。

実際の声かけ・対応例

  • 「ありがとう、さっきの誘導よかったよ」
    → 成功体験をしっかり伝える
  • 「失敗は誰でもある。じゃあ次はどうしようか?」
    → ミスを成長のチャンスに変える
  • 「私も昔、同じことで悩んでたよ」
    → 経験を共有することで安心感を与える

🐼 たけのこの一言

新人さんの成長を見守るのは、簡単なようで実はとても奥が深いこと。
でも、自分がかつてしてもらった“優しさ”を思い出して、そのバトンを渡していけるのは、きっと素敵なことだと思います。

まとめ

新人介護士さんを支えるときに大切なのは、ちょっとした気づかいと、寄り添う気持ち。
教育係でなくても、職場全体で「育てる」意識を持つことで、チームの空気も柔らかくなります。

もし「どう接すればいいか迷うな…」と思ったら、まずは「大丈夫だよ」と声をかけてみてください。
その一言が、新人さんにとっての一歩になるかもしれません。

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