介護の現場で感じた、心温まる瞬間たち

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小さな喜びが、大きな力に

普段は無表情な利用者さんが、ふと見せてくれた笑顔。
何気ない瞬間に、「ありがとう」と言っていただけた一言。
久しぶりにご家族と会って、子どものようにはしゃいで話す姿。

そんな一瞬が、まるで小さな光のように心に灯ることがあります。
その光が、私たちの毎日の原動力になります。
忙しさや悩みに押しつぶされそうな時も、その一瞬が背中をそっと押してくれるのです。

心に残るエピソード

🎂 誕生日をみんなでお祝い

ある利用者さんの誕生日に、ユニットの職員みんなでささやかなパーティーを開きました。
手作りのバースデーカードに、利用者さんの好きだった歌を一緒に歌い、厨房にも協力してもらい特別なおやつを用意しました。

最初は照れくさそうにしていたその方が、
カードをゆっくりと読み終えたあと、ぽつりと「……ありがとう、幸せだよ」と涙ぐんでおっしゃったのです。
あの瞬間の静けさ、あたたかさは、今でも胸に残っています。

🎨 アクティビティでの笑顔

ぬり絵が大好きな利用者さんと過ごした、ある午後。
「昔、子どもと一緒によくやってたの」と懐かしそうに話しながら、静かに色を重ねていくその姿は、まるで時を忘れるようでした。

途中で「また一緒にやろうね」と声をかけると、
少し間をおいて「……楽しみにしてるよ」と返してくれたその声に、心がじんと熱くなりました。
何気ないやり取りのなかに、信頼やぬくもりが込められていた気がします。

🥪 食欲が戻った瞬間

ずっと食事を拒否されていたある方のご家族が、ふと「たまごサンドが大好きだったんです」と話してくれました。
厨房に相談して、できるだけやわらかく、飲み込みやすいサンドイッチを用意してもらいました。

最初はおそるおそる見ていたその方が、一口かじって「……これ、おいしいね」と笑ったんです。
その笑顔は、それまでの苦しさをすべて拭い去ってしまうような、あたたかいものでした。
その日、完食されたお皿を下げるときの嬉しさは、何ものにも代えがたいものでした。

喜びが連鎖する職場へ

こうした「嬉しい瞬間」は、利用者さんだけでなく、私たち職員の心にも希望を灯してくれます。
「もっと喜んでもらいたい」
「また、あの笑顔が見たい」
そう思う気持ちが、私たちの日々のケアの力になります。

そして、それがチームのなかに広がり、職場に笑顔の連鎖が生まれていくのです。

「辞めたい」と思ったときこそ、思い出してほしいこと

介護の現場には、身体も心もすり減る瞬間があります。
「もう無理かも」「辞めたい」そう思って、このページにたどり着いた方もいるかもしれません。

でも、どんなに苦しい毎日のなかにも――
ふとした笑顔、心のこもった「ありがとう」、手と手がふれあうぬくもり――
それらが確かに存在する瞬間があったはずです。

無理はしてほしくありません。
けれど、今まで頑張ってきた自分にそっと目を向けてみてください。
誰かの心に、やさしく寄り添った記憶が、きっとどこかにあるはずです。

それを思い出すことで、また小さな一歩を踏み出す力が湧いてくるかもしれません。

最後に

介護の仕事は決して楽な道ではありません。
けれど、心から「ああ、この仕事をしていてよかった」と思える瞬間があります。

その一つひとつを胸に、これからも目の前の人と向き合っていきたい。
そう感じることができたから、私は今日もこの仕事を続けています。

今、つらいと感じているあなたにも、どうかそんな瞬間が届きますように。
そして、また少しだけでも前に進む力になりますように。

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